目次
- Webビジネス新規事業への賢い「アジャイル」投資術
- 新規事業投資、どこまで削れるか
- 新規事業のIT投資に、より多くの選択肢を残す
- 新規事業のリスクとコスト構造
- システム力に勝る「人間力」
- 戦略的コスト構造を武器に
- 新規事業の不確実性
どこまで削れるか
先ほど、サイト開発費だけで300~500万円くらいの予算規模になりそうだ、と言いました。
私は30~50万円に抑えたい。
極限まで削るという思考実験です。それをやったあとで、「あれも欲しい、これも欲しい」という要件をあげていって、優先順位を付けて、フェーズを分けて、段階投資すればいい。
どうやれば最小の予算でできるか?
「どこまで東京?」と同じようなシステム構成にします(これは後知恵ではなく、実際ローコストに立ち上げたいとき、真っ先にこういう構成を思いつきます)。つまり
- 既製品のCMS(はてなダイアリー)
- 既製品のフォーム(フォームメーラー)
- アクセス解析(Google Analytics)
です。既製品かつ、なるべく安価なものに。オープンソースソフトや、無料または格安のSaaS/ASPなど。例えばブログ/CMSでいえば、Blogger、WordPress.com、TypePadなども。
要件にプライオリティがついてないと、削れません。一方で、安ければいいというものでもなく、要件を満たさない製品を選ぶと運用で苦労します。このあたりは、知っている製品・ソリューションの数、つまり引き出し・ノウハウが、ものをいうのではないかと。
〔例:本当にあったセコい話(キューイング&モデレーション機能をGmailで代替) | ZEROFACES〕
なるべく削りたくない費用はデザインです。といっても、せいぜいブログ・テンプレートの修正ですが。
デザインは集客のROI向上に寄与します。サイトのコンセプト、ターゲット(ペルソナ)に相応しいデザインにしておけば、ROIが向上するはずです。ここでいうROI向上とは、冒頭で定義したKPI,KGIの意味です。
※実際にデザインの効果を測定することができます。「CMSのデフォルト・テンプレート」と「ちゃんとしたデザインのテンプレート」をA/Bテスト(あるいはLPO)すればいい。
管理画面も作りません。必要になってから作ればいい、と考えます。もちろん、必要になった場合を想定しておきます。どういう状況で、どういうものが必要か、という要件・費用・工期を事前におさえておきます。そうすれば、いざ必要となってから、あわてず開発すればいい。このように、想定だけはしておくが、着手はしない。
これで、300〜500万円かかるはずだったIT投資額は、30〜50万円になりました。本来かかる費用が減る魔法のような方法はありません。要件を最小限に絞った上で、最初に必須ではないものを第2次開発よりあとに先送りしたということです。
※余談ですが、こうして削って余った予算は、テストマーケの集客費用に回すのが一つの手です。ネタがよければニュースリリース配信だけでなんとかなるので、それを期待しますが、外れる可能性もあり、運任せです。確実な集客のために、少しは広告を買っておく必要があります。そうしないと「サイトが良かったかどうか以前に、ユーザが少なすぎて検証できない」という事態があるので。仮説検証でも最小限の集客費は必要ということです(当たり前ですね)。
こういう提案に対して「個人サイトじゃないんだし、そんな安っぽいシステムじゃダメだろう」という方がいらっしゃるかもしれません。
(つづく)
