書評『リスクの正体!』
09-03-29
posted by
石橋秀仁
私は市場メカニズムを企業内へ導入することに関心があるわけですが、そういう変人にとっては興味深い本でしょう。そうでなくても、Webサービスをデザインしようとする人にとっては、ヒントが得られる本かなと。
例えば、SNS、マッチング、C2Cマーケットプレイスなどのサービス・新規事業を企画する人なら、かなり面白く読めるんではないかと。(勝手に名指しすると(笑)、アルカーナさんとか、マネオさんとか、リクルートMTLさんとか・・・)
※すでに詳しい方にとっては耳タコかもしれませんので、そういう概念について疎い方については、ということで。また、エッセイ集なので、おいしいところだけつまみ食いで。
- p.95 地震に対する逆保険(逆に個人にリスクを売るしくみ)
- p.98 公共工事の入札に関するオークションメカニズムの提案
- p.107 第5章 市場で予測する(この章がいちばん美味しいと思います)
- p.107 PAM(テロを予測する先物市場)
- p.109 IEM(選挙予測市場)
- p.112 HSX(ハリウッド映画興行成績予測市場)
- p.114 はてなアイデア
- p.118 総選挙はてな
- p.198 応援ファンド(アイドルファンドなど)
- p.221 第10章 みんなの意見、みんなの力(情報財の計画経済と市場経済)
Webに置き換えて読むことで多くのヒントがある本だと思いました。キーワードは分散(distribution)・脱集中(decentralization)です。
私はウェブの真価として最重要なのが「分散・脱集中」だと思ってますが、経済における民営化(privatization)・市場化(marketization)と非常に似ている概念です。中央集権(centralize)された情報処理を分散化するというのは、官僚主導の計画経済をやめて民営化・市場化するのと似てます。アナロジーで論じても問題ないかと。(ちなみに企業内にこれから来るであろうエンタープライズ2.0の波も面白いはずです)
そこで「予測市場」というのは、文字通り「市場」なわけで、非常に面白いわけです。面白がってる人を私以外に知りませんので仲間が欲しいです(笑)
アダム・スミス的「神の見えざる手」をWeb上に現出させるWebサービスの設計者にとっては、いま経済学がアツい!(と勝手に思ってます。マイブームってやつですw)
以上、私がミクロ経済学に関心を持ってるのもあって、『リスクの正体!』は面白かったですよと。
著者のブログ:H-Yamaguchi.net: 「リスクの正体!-賢いリスクとのつきあい方」
こういうテーマで勉強会とかやったら参加したい人いるんですかね・・・? (観測気球w)








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