アーキテクチャのライフサイクル
09-04-02
posted by
石橋秀仁
性能が不十分なうちは相互依存型アーキテクチャ(別名モノリシック、垂直統合)でやったほうがいい。モジュール型アーキテクチャを目指すと失敗しやすい。
つまり、業界の多くの企業がクラウドの標準化に賛同するなか、もっとも肝心のアマゾン、グーグル、マイクロソフトが賛同しておらず(ついでにいえば Salesforce.comの名前も賛同リストにありません)、これは一体どうなるのだろう? という状況になっているのです。
クラウドの標準化はいきなり大波乱! Open Cloud Manifestoのこれまでの経緯と意見のまとめ - Blog on Publickey
リーダーのグーグル、アマゾン、マイクロソフト、セールスフォースが参加しないのも当然。こういう業界標準というのは、だいたい、2番手以降のプレイヤーが外堀を埋めるためにやるもんですからね。典型的には、まだ何も取り組まず、何の成果も出してないプレイヤーが、標準化したがるんです。トップのFBMLに対するOpenSocialとかね(※注:登場時点の話ですよ)。
標準化ってのは自然淘汰でモジュール化シフトが起こった状態で手掛けるとスムーズなわけです。しかし、そこにはプラットフォーム・リーダーシップを巡る競争がある。なので、技術が進化したがっている自然な方向に対して、人為的な圧力が働く、そのような競争環境の中でプラットフォーム間競争が行われていく、と。
当然ながら、最終的には1つか2つのアーキテクチャに集約(言い換えれば2番手、3番手以下が淘汰)される場合が多い。だからこそ、そこを狙って競争するわけですね。ネットワーク外部性も働くし。(有名なVHS対βの闘いとか)
だから、一見無茶なことやる側も、冒頭の「性能が不十分なうちは相互依存型アーキテクチャ(別名モノリシック、垂直統合)でやったほうがいい。モジュール型アーキテクチャを目指すと失敗しやすい」という理屈は分かってやってるんでしょうけどね。分かっていて、あえて理論が教える原則へ挑戦するのもビジネス。
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