最終更新日
3月20日

ネットメディア立ち上げ期の財務モデル

 

posted by
石橋秀仁

正解もないと思うし複数モデルの併用で多角的に見るのも大事だと思いますが、「現場で使える分かりやすい財務モデル」として、こんなのはどうでしょう?

RPM - CPM - OCPM = EBITDA/mille


説明

すべての指標に "per mille" がついてます。「1000PVあたり」ですね。

RPM: revenue per mille 売上(ディスプレイ広告、コンテンツ連動広告、アフィリエイト広告などの広告収益)

CPM: cost per mille 集客費(広告費など)

OCPM: operating cost per mille 運営費(労務費やインフラコストなど)

EBITDA
/mille  ※EBITDAPMでもいいんですが、なんか長すぎるので/で区切ったほうが気持ちよいと思いまして。

システム開発費や、プランナー(事業企画担当者)などの労務費は、ランニングコストというより「未来を作る=投資」的な部分もありますね。したがって、その部分を按分して資産計上しておきましょう。

按分するロジックは、さじ加減が難しいですが、目的を考えれば妥当な線は見えてくるはず。後述のように、この要素を考えるのは投資決済する側なので、現場の「使う側」は、計算されたOCPM値を「与えられたもの」として使えばよいと思います。

モデル(構造)という意味

『勝間式 利益の方程式』と、ほとんど同じ形です。あちらでは「顧客あたり」になっています。こちらでは、ネット業界で使いやすい指標の「1000PVあたり」にしています。


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ちなみに、 "per mille" ではない総額ベースで見るよりも、こうして「PVあたり」の数字になおして見ることで、「ビジネスモデル(事業構造)」という面が出てくると思うんですね。

つまり、同じ「モデル(構造)」で規模拡大していくシミュレーションとか、具体的に何にいくら使うとどうなるか、といったことを考えやすい。

とくに、立ち上げ期のフィジビリティ・スタディ、仮説検証においては、こういう「単位あたり」の数字で考えた方が良い。小規模で実験するのは、それを拡大したときにどうなるかを試してるわけだから、そのままスケールアップしても通用する考え方でやったほうがいい。

注意点

(1)キャッシュフローと大きく乖離してくる。過剰な先行投資も反映されない。

その対策として、キャッシュフローかB/S観点の指標を併用する必要があるでしょう。

それを誰がやるか、というと、投資判断する人でしょうね。投資決済する上司・役員か。あるいは現場に投資権限を委譲してれば、現場リーダーでしょう。

(2)事業セグメント会計がきちんとできてないと、OCPMを出せない。

でも、まあ、立ち上げ期なら、ざっくりした概算値でいいと思いますよ。それよりはRPMとCPMに注目したほうがいいんじゃないかな、と。

まとめ

現場のスタッフに対しては、分かりやすいモデルを一個だけ示し、実際に日々の仕事における意志決定で使ってもらえることを目指したいものです。そこで
RPM - CPM - OCPM = EBITDA/mille は有効ではないかと。「とりあえず当面は EBITDA(/mille) の単月黒字を目指しましょう」と言えばいいので。

その先に

投資の減価償却を考慮した黒字化。さらには初期投資の回収(累損解消)。

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