本当にあったセコい話(キューイング&モデレーション機能をGmailで代替)
09-05-19
posted by
石橋秀仁
Webシステム、Webサービスにおいては、目視チェックのための管理画面が必要になるケースがあります。ユーザー投稿の審査(moderation)など。
実際にそういうのが必要になったのですが、作らなくてもGmailで代替可能だと分かりました。
GmailのUIは標準でハイクラスの検索機能がついた無料のデータベースシステムです。「大量のデータを目視チェックする」「基本的にアクションすべきデータのほうが少ない」ケースに最適です。キーボードショートカットもついてます。
では、具体的な実装について説明していきます。
まず、審査すべきデータをGmailへメールで飛ばします。例えば、ユーザーが何か投稿したらメールを飛ばす、といった具合です。それを受け取るメールアドレスは、それ専用のアカウントが良いでしょう。担当者が複数人の場合、メールを飛ばすシステムの方で、送信先メールアドレスをラウンドロビンにするといいと思います。
処理済みかどうかは、未読/既読で管理すればいいです。というより、メールを開けば既読になりますから、じつに自然な動作で、意識する必要はありません。担当者は毎日未読メールをチェックすればいいだけです。変なのがあったらボタンを押して修正なり削除なりする、と。
急に「ボタン」と言いうと戸惑われるかもしれませんが、HTMLメールなら、データを操作(編集・削除など)するためのボタンをメールの中に設置できますね。画像などのリッチコンテンツを貼ることもできます。たくさんのデータはタグで表組み(table)にすると見やすいです。
いちおう、将来的に過去のメールをすべてデータベースに格納する必要が生じるかもしれませんから、最低限のマークアップはしておきましょう。といっても、タグにclass属性をつけておけばよいでしょう。いわゆるmicroformatsです。
というわけで、キューイングシステム(メッセージキュー)と目視チェック(モデレーション)機能は、わざわざ作らなくてもGmailで代替可能な場合があります。「不満を感じるまで、とりあえずGmailで頑張る」という選択肢もあるということです。
メリットは、開発コスト(開発者の人件費)が削減できることです。正確に言うと、本当に必要になるときまでの「先送り」ですが、リアルオプション的な価値があります。また、Gmailを経て独自開発に移行する時点でも、要件リスクが減ります。つまり、Gmailで実際に業務を回しているので、「もっとこうすれば便利になる」という具体的な要求が明らかになっているはずです。いってみればプロトタイピングも兼ねていると。
こういうノウハウは広く共有したいですね。当初は管理画面などにコストをかけられないベンチャーにとって、こういうアイデアの引き出しをたくさん持っておくとよいのではないでしょうか。
また、システム発注者も、こういう知恵を付けておけば、余計な要件にお金を払わなくて済みますね :-)
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