ゲンロン友の会 第14期総会に出店
ゲンロン友の会総会とは
ゲンロン友の会総会は、年に1度だけ行われるゲンロン友の会会員限定の大きな集会です。第14期で13回目を迎えます(第3期は未開催)。トークやパフォーマンス、展示にブースの出展など、ゲンロンの媒体で活躍される方々が一堂に会する、まさにお祭りです。今回の総会のテーマは「人間拡張」であり、昨年のテーマ「人間復活」からの「拡張」が掲げられました。職種や年代を超えた交流から発生する新たな広がりがそこにはありました。
ステージでのイベント
当日は昼の部と夜の部に分かれてイベントが開催され、ゼロベースは昼の部に参加しました。会場は五反田にあるTOCビル13階で、12時〜20時までトークや物販、演劇、オークション、ワークショップなど様々な催しが行われました。
第1ステージでは「芸術は想像力を拡張するのか?ー奥能登の経験から」というテーマで朝吹真理子さん×弓指寛治さん×上田洋子さんによるトークが開催され、その後「AIは哲学と経営を拡張するのか?」と題して川上量生さん×清水亮さん×東浩紀さんによるトークが行われました。当日のトークの内容はシラスにて配信されていますので、興味のある方は是非ご覧ください。 第2ステージではトークや芝居、オークションなど様々なイベントが行われました。ブース出展者PRタイムでは、石橋が登壇して機関誌『ゼロベース』の紹介を行い、機関誌を制作するにあたっての思いを発表しました。
ゲンロン・シラスコミュニティマーケット
総会の目玉企画「コミュニティマーケット」には、ゲンロン友の会の会員有志35グループが出店しました。同人誌、焼き菓子から生成AIのパフォーマンスまで、多彩なブースがそれぞれの活動を紹介していました。会場では、機関紙を初めて発売した「ぶんまる」さんや、その時に手品を披露していた堀内大助さんも参加しており、ジャンルを超えた交流が行われるゲンロンならではのイベントとなっていました。
ゼロベースも、昨年発行した不定期刊行の機関誌『ゼロベース』を関東で初めて紹介するべく、ブースを出展しました。ブースでは「クラフトとシステムの衝突」をめぐる潮流をリサーチした機関誌を実際に手に取っていただき、来場された方々の反応を直接いただける貴重な機会になりました。会場では、「掲載される三百年史のダイアグラムを一目見て興味を持った」「実は知り合いが通販で購入をしていて、興味があったので直接購入できて嬉しい」といった反応をいただくこともあり、次号発行に向けた熱意がより高まりました。
また、ブースでは今回、ゼロベースオフィスで現在開催されている展覧会「クラフトとシステムの衝突」の巡回展verも展示しました。なかなか福岡までお越しになれない方に向けて、マルセル・デュシャンの代表作「グリーンボックス」のように展覧会自体を移動可能なものとして再構成したものがこの展示です。テキストを抜粋して1枚のキャンバスにまとめた上に、オリジナルのプリント作品を貼り付けたこの「移動展」は、今後内容を拡張させながら様々なイベントでの展示を予定していますので、ぜひご期待ください。
おまけ
会場となった五反田TOCビルは3月末で閉館しました。しかし、わずか1週間後に建て替え計画の延期および賃貸営業の再開が発表されるという「どんでん返し」が大きな話題となりました。
それはさておき、TOCビルは屋上が一般解放されており、夜景がとても綺麗に見える「映え」スポットです。建て替え前に一度訪れてみてはいかがでしょうか?
チーム
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石橋秀仁
代表取締役/情報アーキテクト情報建築家。人間中心デザインとアジャイルウェブ開発の実践者。国立高専でサイバネティクスや制御工学を学んだのち、ウェブサービス開発者、エンジニアとして独立。2004年にゼロベースを創業。2005年には日本最大のAjax(インタラクティブウェブ技術)コミュニティを主宰し、UI技術に関する情報を発信。2020年までGMO VenturePartnersのデザインフェローとしてスタートアップのサービスデザインを支援。国際イベントWorld IA Dayの地域開催オーガナイズ、ウィキペディアの「ユーザーエクスペリエンス」記事執筆、海外専門書の監訳など、情報アーキテクチャ(IA)の普及啓蒙に務めている。2021年に福岡にUターン移住。モットーは「思想を実装する」。アート・コレクター。 -
浦川大志
ウェブディレクター/アーティスト九州産業大学 芸術学部を卒業したのち、福博綜合印刷株式会社で2021年までウェブディレクターとして勤務し、サイトのデザイン・設計、ECサイトなどの運用業務に従事する。2022年からゼロベースに参画し、ウェブサイト制作や展覧会企画などの業務に従事。画家としても活動しており、インターネットやSNSの普及がもたらした新世代の情報流通のありようを反映し、デジタル的な質感を伴った風景画を制作。横浜市美術館など、国内外の美術館での展示や長谷川白紙などミュージシャンへのアートワーク提供を行なっており、2018年「VOCA展2018」にて大原美術館賞受賞。作品は福岡市美術館、熊本現代美術館、大原美術館に収蔵されている。